

主人が留守の間に、引っ越し業者さんが、新居に荷物を搬入して、あとは、ガスの開栓や、電気屋さんに洗濯機の設置をすることになっていました。
引っ越し当日を迎える前に、何度も業者さんからは、電話連絡や、段ボールを届けていただいたりしていて、主人が仕事で忙しく、引っ越し当初から、バタバタするだろうという状況でしたが、不安はあまり感じませんでした。
しかし、当日は、夏真っ盛りで、とにかく暑かった。
作業する人が、何度も汗をぬぐいながら、一生懸命作業してくれました。
引っ越し先は、道路が狭く、トラックを近くにつけることができなかったので、見ているだけでも、ぐったりするような重労働。
黙々と作業する姿に、本当に感謝していました。
そのうちに、次々と、ガス屋さん、電気屋さん、インターネットの開通等、いろいろなことに対応して、はた、と気付くと、貴重品を入れた鞄が見当たりません。
冷静になろうと、言い聞かせながら、どんどん追い込まれていきます。
作業が終わって、帰ろうとする引っ越し業者さんにも、ついに、「鞄がない」と告げました。
そこから、次々に、その日、出入りした業者さんに確認の電話を入れ、それでも出てこないので、カード等の紛失手続きをしました。
もう、すっかり疲れ果てたところに、主人がかえってきて、そのことを話すと、「まず、家の中をもう一度探してみよう」と言いました。
結局、あんなに探したのに、ポロっと鞄が出てきて、善良な業者さんを、疑ったことを深く反省することになったのでした。
引っ越しでの、苦い経験です。